わたしたちのストーリー
わたしたちのストーリー

「Health for all, Hunger for none
(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」の
ビジョンのもと、
日本の農業を持続可能にするため
イノベーションを起こし続ける、
私たちのストーリーをお届けします。

包装資材の開発を通じて持続可能なバリューチェーンへ

包装資材の開発を通じて
持続可能なバリューチェーンへ

バイエル クロップサイエンス株式会社
防府工場 サポートユニット 包装技術課
チェ・ヒョンド

バリューチェーン全体での持続可能性を高めるために

バリューチェーン全体での持続可能性を高めるために
バリューチェーン全体での持続可能性を高めるために

農薬の生産拠点として重要な役割を担う防府工場では、設立以来50年以上にわたり、さまざまな剤型の製品を安定的に供給しています。バイエルでは世界各国の拠点と協働して2029年までに2019年比で温室効果ガス排出量を42%削減することを目指しています。防府工場でもこのグローバル指針に沿って、温室効果ガス削減に貢献するべく、様々な取り組みを行っています。

「物流の2024年問題」以降、工場内だけでなく物流やその先に続く、バリューチェーン全体で持続可能性を高めるための見直しが急務となる中、防府工場では、1パレットあたりに積載する製品の量を増やすことで、輸送効率の改善を行っています。輸送効率を高めることは、製造効率の向上だけでなく、それらにかかるコスト削減にもつながります。私たちは多面的なアプローチを通じて、バリューチェーン全体での持続可能性の向上に貢献できるよう、日々取り組んでいます。

日本の市場ニーズに適したシールフリーキャップの導入

シールフリーキャップの測定
シールフリーキャップの測定
シールフリーキャップの測定
シールフリーキャップの測定

私たちは包装資材の見直しについても積極的に進めています。その一つが、今年の6月から一部のフロアブル製品に新たに採用した「シールフリーキャップ」です。これまでキャップに使われていた「インダクションシール」というアルミシールは、使用感やゴミの分別の手間などから以前より改良を求める声がありました。そのため、アルミシールを除いたシールフリーキャップの導入に数年前から取り組んでいます。

農薬のボトルを考える上で最も重要なことは液漏れを防ぎ、エンドユーザーである農家さんの元に製品を安全にお届けし、ご使用いただくことです。そのため、私たちはシールフリーキャップの導入にあたり、まずはアルミシールでなくても製剤の安定性が保てる製品の選別を行い、次に様々な条件下で液漏れを防ぐための包装設計と、それらを安定的に製造できるよう設備との適合性を見極めるなど、あらゆる角度から検証を重ねました。欧州ではすでにシールフリーキャップが採用されていましたが、日本の包装基準は大変厳しく、適合するまでに何度も試行錯誤を繰り返しました。

シールフリーキャップの断面イメージ
シールフリーキャップの断面イメージ
シールフリーキャップの断面イメージ
シールフリーキャップの断面イメージ

シールフリーキャップを導入すると、顧客ニーズに応えるだけでなく、環境やコスト面でも大きなメリットがあります。アルミシールそのものの廃棄量の削減に加え、二酸化炭素排出量の多い製造過程を減らせます。また、シールフリーキャップが従来品より安価であるため、対象となるすべての製品へ導入することで大幅なコスト削減につながると試算しています。包装資材の安定性と安全性を重視するのはもちろんですが、継続してご使用いただけるようコストの最適化、環境負荷低減に貢献できるようバリューチェーン全体でのバランスを考えながら今後も見直しを進めていきたいと思います。

最新の包装技術を取り入れ、サステナビリティに貢献

サステナビリティとイノベーションを推進する企業文化
サステナビリティとイノベーションを推進する企業文化

バイエルは、早くからサステナビリティを事業活動の中核に位置付け、環境やヒトにより調和した農薬やその使用法の開発だけでなく、生産や流通の過程においても環境への負荷を減らす挑戦を続けています。今回のシールフリーキャップに加え、現在アルミ袋を採用している固体製品の一部をポリエチレン袋に変更することで、コストだけでなく、製造にかかるリードタイムを削減し、さらには環境負荷低減への貢献を目指しています。私たちは現状に満足することなく、時代とともに変化するニーズを捉え、常に改善を続けています。

バイエルでは、常にヒトと地球の共栄を優先して考えてくれます。私はバイエルの一員としてこのことを誇りに思っています。また、バイエルでは個人の能力だけでなく、チームワークも非常に重視されています。これまで様々なチームワークを通じて、多くの仲間と交流し信頼関係を築くことで、社会的なネットワークも広がっています。そのため、バイエルで働くことは私にとって単なる職場以上の意味を持っています。
近年、包装技術の分野においても先端技術を用いて環境への影響に配慮した資材や設備のイノベーションが進んでいます。バイエルの包装技術の担当として、常に最新の技術動向や製品について学びを深め、当社の製品に適用することで、より持続可能な農業の実現に貢献できるよう、たゆまぬ努力を続けていきたいと考えています。

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