わたしたちのストーリー
わたしたちのストーリー

「Health for all, Hunger for none
(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」の
ビジョンのもと、
日本の農業を持続可能にするため
イノベーションを起こし続ける、
私たちのストーリーをお届けします。

現場に寄り添った開発を通じて新たな価値を迅速にお届けする

共に働くすべての人の
健康、安全、幸福を守るために

バイエル クロップサイエンス株式会社
防府工場 サポートユニット 総務
佐鹿 今日子

より実効性の高い騒音管理を推進し、社員の健康を守る

防府工場は瀬戸内海に面した工業専用地域に居を構え、農薬の生産拠点として最新鋭の液体製剤プラントや固体製剤プラントなどの設備を完備しています。周辺環境や作業環境に配慮された工場では、誤作動防止のシステムを導入するなど徹底した事故防止策をはかるとともに、熟練したスタッフが日々厳しいチェックを行いながら、製品の安定供給に努めています。

一方、日々稼働する工場で働くスタッフは、どうしても重機の作業音や警報音など様々な騒音に暴露されます。そのため、騒音を発する職場で働くスタッフの聴力障害の軽減に向け、最新の科学技術や知見にもとづき、より効果的な対策を促すことを目的に、2023年4月に国から四半世紀以上ぶりに「騒音障害防止のためのガイドライン」が改訂されました。今回の改訂の主なポイントは4つーー①騒音障害対策の管理者の選任、②新たな測定方法の導入、③聴覚保護具の選定基準の明確化、④健康診断の検査項目の見直しーーありますが、より実効性のある予防策を推進するための指針となっています。私たちは、これらの改訂内容を踏まえ、職場での騒音管理を一層強化し、社員の健康を守るための取り組みを進めています。

個々の状況に即した予防策を講じるために

騒音暴露計をつけて個々の状況を把握
騒音暴露計をつけて個々の状況を把握
騒音暴露計をつけて個々の状況を把握
騒音暴露計をつけて個々の状況を把握

防府工場では、職場の騒音管理の取り組みとして、安全衛生教育の実施に加え、昨年からリオン株式会社の新型騒音暴露計「NB-14」を用いて個人の騒音暴露を測定し、管理記録の作成と保存を行っています。これにより、測定データに基づく耳栓やイヤーマフなどの聴覚保護具の使用状況が評価できるようになるだけでなく、個々の状況に即した騒音性難聴の予防に向けた適切な対策を講じることが可能になります。また、騒音ばく露のデータを分析し、騒音源の特定や発生源の低騒音化などを進め、作業環境の一層の改善につなげています。さらに改訂された「騒音障害防止のためのガイドライン」に基づく、個人暴露測定を実施することで法令遵守の強化も図っています。

リオン社の新型騒音暴露計「NB-14」
リオン社の新型騒音暴露計「NB-14」
リオン社の新型騒音暴露計「NB-14」
リオン社の新型騒音暴露計「NB-14」

バイエルの中心戦略であるサステナビリティの取り組みには、共に働くすべての人の健康、安全、幸福を守るという誓いが込められています。騒音障害防止に関する取り組みもこの方針に沿ったものであり、社員の健康を守るための重要な対策として位置づけられています。そのため、防府工場では、今後も対象者には、オージオメータで測定した聴力データと騒音ばく露データを精査し、健康管理を一層強化するとともに、作業者や管理者への教育にも注力することで、騒音障害のリスクや予防策に対する意識向上を図ります。また、定期的な測定と評価により作業環境の改善点を洗い出し、継続的な改善活動を実施することで社員の健康を守りつつ、さらに安全で快適な作業環境の提供を目指しています。

サステナビリティとイノベーションを推進する企業文化

サステナビリティとイノベーションを推進する企業文化
サステナビリティとイノベーションを推進する企業文化

防府工場におけるサステナビリティの柱は、「環境への配慮」、「社会的責任の履行」、「経済的効率の向上」です。環境への配慮では、生産過程で出る廃棄物の分別、リサイクル可能な資源の回収、廃棄物処理の最適化を通じて、よりよい環境を維持管理することを目指しています。社会的責任の履行では、義務化された熱中症対策について、いち早く各職場の環境測定を行い対応しています。厳しい暑さの中でも安全かつ快適に作業ができるよう、今年からは新たに小型温度ロガーを設置し、詳細なデータを収集することでさらに対策を強化しています。また、衛生管理者の業務にも注力しており、毎月の安全衛生委員会やパトロールを通じて安全な職場環境を維持するだけでなく、定期的な健康診断や特殊健診を実施することで社員の健康を守っています。そして、防府工場では生産性向上のための改善提案を積極的に行い、コスト削減と効率化を図ることで持続可能な成長を目指しています。

サステナビリティやイノベーションは、働き方や企業文化と密接に結びついており、これらが相乗効果を生むことで、企業は持続可能な成長を実現できます。防府工場では、社員同士が多様性、公平性、敬意をもって接し、お互いが尊敬しあえる信頼関係を構築しているため、全員が自由に自分の意見を表現できる環境ができています。このような文化を築くことで、日々の業務だけでなく、サステナビリティ活動の推進にもよい影響をもたらし、より良い未来を作り出すことができると思っています。私たちは引き続き社員の健康と安全を守る活動に注力していきます。

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