
有効成分の作用特性
■ペンフルフェン
作用特性
- ペンフルフェンは、病原菌のミトコンドリア電子伝達系複合体IIのタンパク質(コハク酸脱水素酵素)に作用してエネルギー代謝を妨げます。
- 病原菌の主たる生育段階、すなわち菌糸伸長、胞子発芽、発芽管伸長、胞子形成などを強く阻害します。

殺菌スペクトラム(稲)
- 特に紋枯病や疑似紋枯症の原因菌に対して低薬量で優れた効果を示します。
| 病 名 | 阻害効果※ | |
|---|---|---|
| 担子菌類 | イネ紋枯病 | +++ |
| イネ褐色紋枯病(疑似紋枯症) | ++ | |
| イネ赤色菌核病(疑似紋枯症) | ++ | |
| イネ褐色菌核病(疑似紋枯症) | +++ | |
| イネ灰色菌核病(疑似紋枯症) | +++ | |
| イネ球状菌核病(疑似紋枯症) | +++ | |
| イネ褐色小粒菌核病(疑似紋枯症) | +++ | |
| 子嚢菌類 | イネいもち病 | + |
| イネばか苗病 | + | |
| イネごま葉枯病 | + | |
| 接合菌類 | イネ苗立枯病(Rhizopus oryzae) | ー |
| 卵菌類 | イネ苗立枯病(Pythium sp.) | ー |
※ ー : 活性なし ~ +++ : 高い活性(寒天平板希釈法による菌糸伸長阻害試験)
イネ紋枯病に対する作用

■イソチアニル
作用特性
- イソチアニルは、イネが先天的に備えている自己防御機構を増強させる植物病害抵抗性誘導型殺菌剤です。
- 処理後速やかに根部より吸収されイネ体内に移行し、さまざまな病害抵抗性関連の防御反応をイネ体内に誘導することで、いもち病や白葉枯病などからイネを守ります。

■シアントラニリプロール
作用特性
- シアントラニリプロールは筋小胞体のリアノジン受容体(RyR)に結合して筋小胞体のカルシウムイオンを細胞内に放出させます。その結果、昆虫は筋収縮を起こし速やかに活動を停止し、死亡します。

作用特性
| 目 | 種 名 | 活 性 |
|---|---|---|
| チョウ目 | ニカメイチュウ | ○ |
| コブノメイガ | ○ | |
| フタオビコヤガ | ○ | |
| コウチュウ目 | イネミズゾウムシ | ○ |
| イネドロオイムシ | ○ | |
| カメムシ目 | ツマグロヨコバイ | ○ |
| トビイロウンカ | △ | |
| ヒメトビウンカ | ○ | |
| セジロウンカ | △ | |
| バッタ目 | コバネイナゴ | ○ |
| ハエ目 | イネヒメハモグリバエ | ○ |
〇:活性あり △:副次的な活性程度



