バイエル、若きリーダーたちの食糧危機との闘いを支援
バイエル、若きリーダーたちの食糧危機との闘いを支援
東京、2019年11月25日 – バイエル社クロップサイエンス部門(拠点:ドイツ、モンハイム)は、世界若者農業サミット2019に参加した3名の若き農業リーダーに、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の要件に沿って食糧危機を救うプロジェクトを立ち上げるための資金として、それぞれ5,000ユーロを授与しました。また、優秀な資質を示したさらに3名の代表者が、世界の舞台で農業における若者を代表するために指名されました。第4回世界若者農業サミットは、世界45ヶ国から100名の参加者が選出され、11月4日から6日までブラジルのブラジリアで開催されました。日本からも1名の代表が参加しました。
バイエルがNuffieldインターナショナル農業ネットワークおよび米州農業協力機関(IICA)と共催した世界若者農業サミットは、次世代の農業変革者にプラットフォームを提供し、より持続可能な未来のためのソリューションに取り組むために必要なスキルと知識を提供することを目的として2年に一度開催されています。
2019年のサミットで参加者は、ゼロ・ハンガーを達成するための彼ら独自のプロジェクト・アイデアを練ることにグループで取り組みながら、お互いにフィードバックの提供や意見交換も行いました。12名の代表者が、専門審査委員の前で、自身のプロジェクトを披露するために選出され、合計6名の代表者に対し資金の授与、または世界若者農業サミット大使への任命が行われました。
各代表者は、サミットで聞いた専門家の講演やパートナーに刺激を受け、またSLCアグリコラ・パンプローナ農場への現地見学旅行で学んだことに基づいて、自国のコミュニティの食糧安全保障を推進するために、日々の生活で各自が実行することを誓う「3つの約束」についてアクションを起こすことをコミットしました。
以下の3名の代表者がバイエルから資金を受けます。
- テルマ・ゴンザレス・クルス(メキシコ)は、化学者としての経歴を活かし、プラスチック汚染と食糧危機の両方に対処するよう、食べられるプレートを作成しています。
- サードマン・ファイサル(バングラデシュ)は、生鮮食品の消費期限予測技術を通じて、食糧廃棄の問題に取り組んでいます。
- グレース・スコット(オーストラリア)は、バクテリアを使用して稲作における窒素肥料の需要を削減する計画です。
さらに、市場の評価が食糧生産者に還元されることを保証する仕組み、生産者側と消費者側のギャップを埋める施策、インフラの問題に対処することで食糧の安全保障を改善するプロジェクトをそれぞれ発表した、ケルシー・ミラーアンダーソン(カナダ)、メイコン・サントン(ブラジル)、アリス・ディエン(フランス)の各代表者が、世界若者農業サミット大使に任命されました。彼らはそれぞれ、バイエルの2020年Future of Farming Dialogue会議、2020年オーストラリアでのNuffield国際会議、また中国で開催される2021年の世界若者農業サミットに出席します。
バイエル クロップサイエンス部門 グローバルコミュニケーションの責任者であり、専門審査委員でもあるベス・ローデンは、受賞者について「2019年の世界若者農業サミットの代表者は全員、より食糧の安全な世界へと向かう道を築いています。受賞者だけでなく、彼ら全員が示した革新、創造性、情熱は、食糧の未来が安心であることを証明しています。バイエルは彼らの取り組みをサポートできることを誇りにしています。私たちは、彼らの今後の活動を目にすることを楽しみにしています」と述べています。
世界若者農業サミット2019は、バイエルが、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)によって発行された認証排出削減量(CER)の割り当てを通じて炭素排出量の相殺を促進するブラジルの団体Neutralize Carbonoと提携したことによって、カーボン・ニュートラルであると認定されました。サミット中に中和されたCO2の総排出量は27,890トンでし た。
世界若者農業サミットについて
世界若者農業サミットは、持続可能な農業と食糧安全保障を支え、生産者と消費者との相互理解をサポートする若きグローバルリーダーのコミュニティです。2年に一度100名の代表団が選出され、サミットに参加します。過去の開催国は、カナダ、オーストラリア、ベルギーで、今回のサミットは初めて南米で開催されました。バイエルは、選出された代表団の旅費、滞在費などの費用を負担しました。このイベントはカーボン・ニュートラルであると認定されました。
本サミットは、バイエルの農業教育プログラムの一環であり、18歳から28歳までの若者に持続可能な農業について学ぶことを奨励する、長期にわたる包括的な取り組みです。このプログラムは、近代農業の専門的な学習と世界の食糧安全保障のソリューションの発見をするため、次世代の人々に刺激を与えることを目的としています。バイエルは、テクノロジーの社会的な受け入れを推進するとともに、研究主導の企業として科学技術者の将来のタレントパイプラインを育成することにコミットしています。
Nuffieldブラジルについて
Nuffieldブラジルは、新興のリーダー、特に農家の個人的、専門的、社会的発展を通じたアグリビジネスの卓越性の促進を目的として1947年に英国で創設された農業ネットワークであるNuffieldインターナショナルに加盟しています。主要なプログラムであるNuffield国際農業奨学金プログラムは、25歳から45歳までの生産者と農業の専門家を育成すること、また彼らに刺激を与えることを目的としています。彼らは、自国が抱える課題に向けたソリューションやチャンスを見つけるために世界中を旅しており、農業のリーダーとなる人材です。世界で1,800名以上のNuffield奨学生を擁するネットワークがあり、参加者は、旅行や調査を通じて現代の農業が抱える問題を経験することで、個人的に成長し、また専門的に貢献することができます。
奨学金は、実践的な根拠と世界観を持つ新興の農業セクターのリーダーが自身の人生を賭して農業セクターの改善に貢献していることから彼らの発展および挑戦の重要性を理解している先進的な企業、NGO、個人によって支えられています。
詳細については、www.nuffieldinternational.org および www.nuffield.com.br をご覧ください。
米州農業協力機関(IICA)について
米州農業システムの専門機関として、米州農業協力機関(IICA)は、農業の発展と農村の福祉の達成への加盟州の取り組みをサポートしています。IICAの使命は、卓越性の国際的な技術協力を通じて、農業の発展と農村の福祉の達成への取り組みにおいて、加盟州を奨励し、促進し、サポートすることです。IICAは、ビジョンの一環として、半球と世界に食糧を供給する競争力のある包括的で持続可能な米州農業を創出すると同時に、農業者や農村の住民の飢餓と貧困を減らす機会を創出することを目指しています。詳細については、www.iica.int をご参照ください。
バイエルについて
ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活に貢献しています。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。また、バイエルは、持続可能な発展に尽力し、バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は396億ユーロ、従業員数は117,000名(2018年)。設備投資額は26億ユーロ、研究開発費は52億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。
バイエル クロップサイエンス株式会社について
バイエル クロップサイエンス株式会社は、農薬、種子、エンバイロサイエンス(防疫用薬剤)の分野で世界をリードする、ライフサイエンス企業であるドイツ バイエル社のクロップサイエンス部門に属し、日本における農業関連事業を担っています。日本では1941年に事業を開始、現在は農薬事業とエンバイロサイエンス事業(緑化製品と生活環境製品)を中心に、グローバル規模の研究開発体制を活かした製品開発、製造・販売を行っています。同社は日本のバイエルグループの一員として、日本農業の持続可能な発展に向けた革新的な製品とソリューションを提供しています。