近年、農家一人当たりが担う栽培面積の拡大が続いていることもあり、農作業の省力化や効率化を求め、直播栽培に取り組む水稲農家の方が増えています。
水稲の直播栽培(湛水直播栽培・乾田直播栽培)は、作業ピークの分散による省力化や育苗に関わるコスト低減効果が期待できる栽培方法で、現在では様々な栽培技術が確立しています。
特に湛水直播栽培では従来から普及している「カルパーⓇコーティング湛水直播」のほかに「鉄コーティング湛水直播」「べんモリコーティング湛水直播」が作業簡便性から普及しており、最近ではコーティング不要の「無コーティング湛水直播」も取り組まれています。
また、播種方法も従来の専用播種機以外に無人ヘリコプターやドローンを用いる播種方法も普及しており、より省力化が可能となっています。
しかし、出芽苗立ちの不安定、出芽直後のイネミズソウムシ成虫による食害、雑草管理、倒伏リスクなど様々な課題があることも事実です。