わたしたちのストーリー
わたしたちのストーリー

「Health for all, Hunger for none
(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」の
ビジョンのもと、
日本の農業を持続可能にするため
イノベーションを起こし続ける、
私たちのストーリーをお届けします。

日本の農業を共に「形づくる」ために

日本の農業を共に
「形づくる」ために

バイエル クロップサイエンス株式会社
代表取締役社長 坂田耕平

農薬の効果、その先に期待されるもの

農薬の効果、その先に期待されるもの

私たちの日々の暮らしにデジタルは欠かせないものとなってきました。2022年の総務省の調査で、日本の世帯におけるスマートフォンの保有率は90%に迫っています。デジタル化の進展は急速に進んでいますので、今後もこの数字は伸びていくことでしょう。

バイエル クロップサイエンスの日本における歴史は80年以上と、長きにわたって私たちは農薬を中心に事業を展開してきました。農家さんが消費者の皆さんに作物をお届けするため安定的な収穫が得られるよう、雑草や病害虫を防除するために効果的であることは、農薬の第一優先事項でした。

もちろん、しっかり農薬が効くことは重要であることに変わりはありませんが、時代の変化に伴い、農薬に求められることも変わってきています。ただ効果があるだけでなく、安全であること、それも環境とヒトの両方にとって、安全であることが必須となってきました。同時に、これまでと同様もしくはそれ以上に、防除の効果も期待されています。

農家さんの安全性のために

私たちバイエルクロップサイエンスが現在の法人になったのは2002年ですが、その間、今日に至るまでの20年間で、安全性の指標であるADI(許容一日摂取量)※のリスク換算使用量を75%削減してきました。このことは、製品の安全性そのものを高めるとともに、その使用法を開発したことによるものです。

農業のデジタル化は、最適な農薬の使用法を後押しします。ドローンや農業用無人車などのロボットを活用することで、より精密な散布が、より少ない投下量で実現できるのです。このことは、農家さんの高齢化とともに大型農家さんが増えている日本の農業において、作業負担が少なくなり効率が上がるという点、さらには農家さんの安全性という点でも大きな意味をもたらします。

Acceptable Daily Intakeの略。人が農薬の有効成分を一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康への悪影響がないと考えられる一日当りの摂取量。

「テーラーメイド・ソリューション」— 持続可能な農業の実現に向けて

「テーラーメイド・ソリューション」— 持続可能な農業の実現に向けて

では、これらのソリューションを通して、私たちが達成しようとしているのは何か。それは、テーラーメイド・ソリューションをお届けすること、そして持続可能な農業の実現です。

解決すべき課題は圃場ごと、そして農家さんごとに異なります。使用する農薬、散布のタイミングもそれぞれです。私たちは今、ドローンやロボットで散布できる高濃度製剤の開発を加速しています。必要な製剤を必要な量だけ組み合わせ、必要なタイミングで散布することができるようになるのです。これにより、環境負荷を抑えられるうえ、コストを抑えることも可能になります。さらに散布に要する時間や労力も減らすことができます。

「テーラーメイド・ソリューション」— 持続可能な農業の実現に向けて

持続可能な農業とは環境への影響削減だけを意味しません。私たちは、農家さんが長きにわたって十分な収益を得られることが、日本の農業を持続可能にすることに不可欠であると考えています。農業の効率性を向上させ、精密性を向上させて効果を高めていくことで、農家さんが安心して農業を続けられる環境づくりに貢献したいと考えています。

デジタルは日進月歩で、データが積み上がることで精度もより高まります。テーラーメイド・ソリューションは私たちから農家さんへの一方通行のものではなく、互いにナレッジを共有しあうことで、より活用できるものへと育ってきます。

農家さんをはじめ、さまざまなビジネスパートナーの皆さんと日本の未来の農業を共に「形づくって」いきたいと考えています。

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