食料の安全保障

増大する世界の人口を賄うために

世界の人口は急速に拡大し続けており、2012年には70億人を突破し、2025年には80億人に到達することが予測されています。
また同時に、人口1人当たりに割り当てられる耕地面積も減少していくと専門家は予想しています。
2050年の時点で人口1人当たりの耕地面積は、1950年当時の面積のわずか30%まで減少する、と国連は予測しています。
すなわち私達の世界は、今後拡大する見込みのない耕作面積で増え続ける人口を賄っていかなくてはならないのです。
バイエル クロップサイエンス社ではこの状況に対応するため、作物保護分野の専門家が、ワタ、コメ、トウモロコシ、油糧作物、ダイズなどの作物の収穫高を向上させることを第一の目標として研究活動を行っています。当社は、この目標を達成するためにはバイオテクノロジーの活用が不可欠であると考えています。

世界における人口1人当りの耕地面積は減少し続けています。
(世界人口は年々増え続けているのに対し、耕地面積は増えないため)
需要の拡大に伴う食料価格の上昇

世界的な富の拡大とそれに伴う食生活の変化(例えば中国やインドにおける食肉消費の増加)により、作物需要が過去最高の水準にまで拡大しており、また食用にするか飼料用にするかで作物に対する競合も起こっています。現在のところ、牛肉1キログラムの生産に7キログラム以上の飼料が必要と言われています。
また、近年のエネルギー価格の上昇も農業界に影響を及ぼしています。例えばヨーロッパでは、小麦の全生産コストのうち、約60%は農業用機械やエネルギーにかかるコストで占められていますので、この影響は甚大です。
「アジア、東ヨーロッパ、中東の旺盛な輸入需要により、農作物、酪農製品、食肉などの価格上昇が起きています。また、一方では再生可能原料の生産も行われているため、耕作地をめぐる競合が起きています。」とユストゥス・リービッヒ大学(ドイツ・ギーセン)農業政策研究所のミヒャエル シュミッツ教授は述べています。

緑の革命の推進が必要です

近代的な農業技術を用いて発展途上国の貧困を解消し、急増する人口を養うために食料を確保する取り組みが1960年代に開始されました。これは第一次緑の革命として知られています。
緑の革命のもと、品種改良された小麦の生産が1960年代前半からインドで行われ、高収量をあげているなど、様々な成果が見られています。その他、育種、エンジニアリング、施肥、灌がい設備の近代化、化学農薬などの分野でも飛躍的な前進がありました。
現在私達人類が直面している重大な課題を解決するには第二次緑の革命が必要です。これが、今後数十年間で90億人へと増加する世界人口を確実に養っていくための唯一の道であると考えています。